猫と海辺に暮らす翻訳コーディネーターの阿鼻叫喚な日々を綴る日記。

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希望の光
ラファエロ展の帰り道、私はアメ横を歩いてみた。

上野で絵を見た帰りに必ず立ち寄るお店がある。食事をするため御徒町方面に
向かってアメ横を進む。威勢のいい掛け声とともに売られている生臭い
生鮮食料品や干物の数々。いつ来ても下町の市場の賑わいが感じられる、どこか
懐かしいスナップ写真のような街。

つい数分前まで中世ヨーロッパの空間を逍遥していた私は、美術館帰りのアメ横
でいつも現実に引き戻される。上野のこのギャップが本当にたまらない。

平日のアメ横は外国人の姿が多い。ここは勿論東京観光の名所に入っていて、私の
仕事でもガイドの翻訳には必ずリストアップされているホットスポット。特に、
今は円安の影響なのか、アジアな感じの人々が多かった。ジャラジャラとうるさい
ゲームセンターの前ではタイ人の男性がカメラに向かって何やらリポートをして
いる。耳に入ってくる中国語の方に目をやると品のいいカップルが通りの賑わいを
カメラにおさめている。タガログ語を話す一団は割り箸にささったフルーツを食べ
ながら、盛んに何かを議論していた。

今回も御多分にもれずいつものドナに立ち寄り、ジェノベーゼを頼む私。ここの
ウエイトレスさんは本当に感じがよくて、サービスもプロフェッショナル。
ついついそれを口実に追加オーダーをしてしまう。惜しむらくはたばこのにおいが
ボヨヨンと流れてくること。完全分煙ではないのが悲しい。

もれなくつけたデザートを平らげ、絵画と食欲という欲求をフルに満たした私は、
さて御徒町まであるくべきか、上野にもどろうかしばし試案の末、上野駅方面
に歩を進める。

そのガード下にたたずむ3人組の若者。信号待ちをする私の横で、募金を訴えかけて
いる。プラカードには東北の震災で飼い主と離れ離れになったペットを収容して
世話をしている様子が描かれていた。

私はよく何にでも募金をして、後々友人から「それは詐欺だよ」と告げられ、心
傷つくことしばしば。最近はちょっと疑心暗鬼で、この時も最初は胡散くさいのか
しらとばかりにジロリンと見ていたと思う。でも、素朴なボランティアさんたちの
声を聴いていると、あながち嘘とも思えず、たかが信号待ちの十数秒の間に募金
をしている私がいた。

震災の映像で、ずぶ濡れになって震える猫の姿を見た。家族と離れ、死にそうに
なっている一頭の犬に寄り添う、もう一匹の犬を見た。殺すにはしのびないと
野に放たれた乳牛の群れを見た。

そして私は、それを忘れていた。

今さっきまで絵を見ていたこと、目いっぱい食事を楽しんだことに自責の念を
感じながら、募金と引き換えにいただいた1枚のチラシを開く。そこには、
あの悲しい目をした犬たちの写真や、このNPOが行う活動内容が書かれて
いた。

「ごめんなさい」と、つぶやく。

先日の「盲導犬」でも書いた通り、すでに毎月2件のNPOに引き落としの募金を
している私は、盲導犬育成への新規募金を考えていた。はからずも今日、その盲
導犬の活動をPRするためのイベントをニュースでみたばかり。そして、今、
さらにこのNPOへの募金も考えている...

年間数億円の収入がありながら生活保護を不正受給する外国籍の女、老人を
騙して虎の子の全財産を巻き上げる人格破綻者たち、払ってもいない年金をせしめ
ようという日本人でさえない人々。何か本当に許せないことがまかり通る一方で、
東北の人々を救う名目で計上された予算は、民主党の嘘で被災者に渡ることは
なかったという事実。そして、そのすき間を埋めるように、全国の善意の人たち
が戦っている。

ジェノベーゼにデザートまでつけた私が言えることでもないけど...

被災地の人たちは2年も経つのにいまだ仮設住宅住まいで、ペットどころでは
ない現実。もし自分の身に降りかかったら相手が自然災害だけに、怒りの矛先を
ぶつける場所さえない堂々巡りや、鬱積した怒りとで頭がおかしくなりそう。

国や行政からこぼれた、こうした小さな、でも、絶対に必要な活動はどうしたら
より多くの人に知ってもらえるのだろう。乳がん治療で髪の毛が抜けてしまった
女性にウィッグのプレゼントや、こうした震災後のペット問題など、きめ細や
かなやさしさをもつ人たちに敬服するとともに、心からエールを送りたい。

NPO法人の収支報告書、その1つの科目に目がとまる。

「ゴーヤのカーテン」費。

プレハブは、きっと暑いのね。

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私も盲導犬を支援しています
 初めまして。私も盲導犬を支援していて、盲導犬協会の賛助会員で、毎月決まった額(私の場合は1ヶ月に3千円で、クレジットカードから自動的に引き落とされます)を募金しています(^_^)/
 それで、視覚障害者を含め、障害者の方々を支援する方法が、募金以外にもあるので、それをお伝えします。大阪にある、『豊能障害者労働センター』では、バザー品を一年中募集していて、バザー品の売り上げが、障害者福祉に使われています。
 このセンターでは、5つのリサイクルショップを運営して、バザー品はそこで売られています。ここのセンターにバザー品を送ることは、障害者の方々に『仕事』を提供することにもなり、障害者の『自立』を支援することにもなります。
 私も「ずっと長く使う」と信じて買ったものが、意外と使わなくなった、ということが、よくありました。以前はもったいないと思いながら、不用品を泣きたい気持ちで仕方なく捨てていましたが、今はここの労働センターに送れるので、とても嬉しいです(^^) それで、私と同じように、「使わないものを捨てられない」と悩んでいる人を助けたくて、多くの人に、この労働センターを教えているのです。
 バザー品の送り先のHPは http://www.tumiki.jp/bazar.html
です。ここでは、一般のリサイクルショップで引き取らない物や、他のバザー会場で売れ残った物も受け入れていて、それらはきちんと商品として販売されています。
 また、ここの送り先を気に行って下さったら、知り合いの方にも伝えて頂けると嬉しいです。私は一人でも多くの「もったいなくて捨てられなくて困っている」方々を助けたくて、そして多くの家庭に眠っている『不用品』が、障害者支援の役に立ってもらいたいので(^^)
せきぐち | URL | 2013/05/26/Sun 17:01 [編集]
Re: 私も盲導犬を支援しています
 セキグチ様、具体的な内容を簡潔な文章でご教授いただき、ありがとうございました。無駄がなく、それでいて突き放した感じのない品のある文章に、ご本人のお人柄が忍ばれます。盲導犬の件は、日本盲導犬協会のHPからマンスリー会員にエントリーできるようなので、早速始めようと思います。
 また、バザーの件につきましても耳よりな情報をありがとうございます。こちらも断捨離をかねてクローゼットの中をひっかきまわそうと思います。
 仕事を始める前は、若さと体力にまかせていろいろなことができていたのですが、最近はどうしても金銭的な部分でのサポートしかできなくなり、何か別なきっかけを探していました。
 何よりこうして私の書きっぱなしの駄文を読んで、ご丁寧なメッセージをいただけたこと、とても嬉しく思います。また、機会がありましたら遊びに来てください。コメントありがとうございました!
ウォーリック | URL | 2013/05/26/Sun 21:21 [編集]
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