猫と海辺に暮らす翻訳コーディネーターの阿鼻叫喚な日々を綴る日記。

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海をこえて
朝の車窓から見える海と、そこに浮かぶ白い船。曇り空の港町を見ていると、ふと
イギリスにいた頃を思い出す。

以前住んでいたイギリスの港町は、目の前にイギリス海峡が広がる。イギリス国内では
南部にあるとはいえその緯度はかなり高く、冬になると北海から吹き付ける北風が、
荒涼とした北ヨーロッパの風景を作り上げる。そして、モノトーンの港には、いつも
たくさんの白い船が泊まっていた。

フランスに行く定期便や、ベルギーに渡る船。こんな小さな港でもれっきとした
国際港だ。イギリスの食事が辛かった私は、週末になるとこの白いフェリーに乗って
ベルギーに遊びに行くことが多かった。

フランス便は主に工業港行きであること、そして、私のフランス語がお粗末なため、
いつもベルギー便に乗っていた。勿論、ベルギーもフランス語が公用語なのだけど、国の
北部はフラマン語(オランダ語系)で英語が通じ、観光客が多いせいで外国人慣れ
していること。しかも、上客の日本人にはとてもフレンドリーで居心地がいい。

私がよく行っていた街は、ブリュージュ。教会を中心に中世の街並みが保存されていて、
すべてがコンパクトにまとまった可愛い街。窓に飾られた季節の花々、街を貫く運河と、
そこに浮かぶ小さな手漕ぎ舟。街の特産のレースが、カフェの窓辺を飾る。

船酔いにまみれてイギリス海峡を渡ってでも訪れる価値のある街。

教会に行ってステンドグラスを眺め、地元の子供たちの歌う聖歌を聴く。雑貨の店を
見つけながら、街を散策し、疲れたらカフェでお茶にする。そして、何よりこの日帰り
旅行で果たさなければならない目的は、美味しいベルギーの食事。新鮮な卵とほうれん草、
チーズをふんだんに使ったキッシュや、ムール貝のトマトソース煮、その他、イギリスでは
お目にかかれない「料理」の数々が私を魅了してやまない。

ひとしきり食べて、お土産のベルギーチョコを買うと、電車でオステンドに向かい、
そこからイギリス行きのフェリーに乗る。

ほんの小さな日帰り旅行でも、二つの国を行き来できるヨーロッパが羨ましい。
しかもこの距離にあって、十分に異なる個性を持ち合わせている。
基本、日本人のパスポートがあればフリーパスで行けるけど、それはEU内でも同じ。
この点に関しては日本人に生まれたことに心から感謝感謝。

ベルギー北部のフランダース地方には他にも見所がたくさん。大好きなジェームズ
アンソールの絵を見に行ったり、パトラッシュの面影をたどったり、そして何より人が
優しい。小さなカフェで日本語のメニューを見つけると、ちょっと感動したりする。

なんかまたベルギーでお茶したくなった。


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