猫と海辺に暮らす翻訳コーディネーターの阿鼻叫喚な日々を綴る日記。

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みんなで病気
土曜日は1日中寝ていた。

別に体調がすぐれなかった訳でもなく、これといって深い理由もなく20時間ほど眠って
しまう自分が怖い。

「もしかしてうつ病?」

とも思ったのだが、眠れないことはあってもここまで眠るというのは、むしろ別の病気だと思う。
「マイ・プライベート・アイダホ」という映画で、今は亡きリバーフェニックスが罹患していた
ナルコレプシー。15才前後での発症が多い睡眠障害で、レム、ノンレム睡眠間の中途覚醒に
より、金縛りを引き起こすのだと。

実は私、この年代によく金縛りや霊体験のようなものを経験していて、時に30時間以上
眠っていたこともあった。主に、現実逃避なのだけど、もしかしたらそんな病気だったのか
とも思ってしまう。病気だった、というのは本当に甘美な誘惑。自分の中でそれ以上の考察
や追究の手を緩める格好の言い訳になるもの。

寝溜め後に目覚めた時の喪失感たるや相当なもの。今日は少なくとも自分が「充実している」
と考える休日の過ごし方をした。と、いっても何か普段と違う特別ものでもなく、ただ淡々と
部屋の掃除、洗濯、猫の世話を終えて、ヒトカラ、マッサージ、ショッピングといった普通の
休日を過ごした。
関東南部では、夕方からポツリポツリと雨が降り出し、今はそれなりの雨脚になっている。

世間では、今の時間帯を魔の「サザエさん症候群」「ブルーマンデー症候群」などと呼んで、
月曜日の出社を恐れるサラリーマンの恐怖をあおっている。でも、そんなのは所詮幻影なの
だと思ってしまう私。もし毎日が休みになれば、サザエさんもブルーマンデーも来ないけど、
何かつまらない感じ。私は2日休んで、ああ、ちょっと足りないかな、ぐらいでまた規則
正しい一週間に入る方がほっとする。そう感じる自分が本当なので、世間の「なんとか症候
群」には騙されない。

レッテル張りは物事を解りやすくはするけど、そんなのに振り回されているとものすごい病気
な人になってしまう。「ピーターパンシンドローム」「スチューデントアパシー」「モラトリ
アム人間」「スキゾイド人間」「シンデレラコンプレックス」「リストカットシンドロー
ム 」「空巣症候群」「ミドルエイジシンドローム」「燃え尽き症候群」などなど。

ここ十数年でいかに病巣が増えたことか。海外の心理学系の本のヒット以来、タイトルの翻訳
も皆「~な人たち~な人たち」に右にならえで、本当に独自性がない。いまだにこの系列で
次々と新しい病気を作り出しては、大量に本を売っているインチキ先生もいるけど。

実際、こうした本のほとんどを読破している私からすると、もう騙されませんよ、というのが
本音。誰にでも当てはまる最大公約数的なところで勝負してくるから、「これ私にもあて
はまる、もしや」的なあおりで読者を呼ぶ。饒舌に症状の説明と分析はしてくれても、じゃあ
一体どうすればいいの、という肝心の処方箋になるといたって歯切れが悪い。人によっては、
言いっぱなしで結論のない先生さえいらっしゃる。

とどのつまり結局自分。その時代時代に即した名前をつけては、人類が経験してきた似たり
寄ったりの神経症を焼直してるだけだもの。「原始時代には現代のようなストレスがありま
せんでしたので」などと。
それじゃ、一体どこのだれが実際に原始時代のストレスを体験しているんじゃ。「比較対象に
対する科学的考察から、演繹や帰納法で仮説を導き出しております」が聞いてあきれる。
リストラで家族を養えなくなったパパのストレスは、原始時代にマンモスがとれなかったパパ
のストレスとどこが違うのだ。

とりあえず参考にして、自分で試してみる。そして、自分には合わないと感じたら、その場
できれいさっぱり忘れてしまった方が身のため。引きずると本当に病気になってしまう。
あくまでこの説は、この先生の考えで、もしかしたらこの先生のものすごい妄想から生まれ
たのかも知れない。

古い映画「オルフェ」の中のセリフだったかと思うけど、「人生は夢のようなもの、もしか
したら、今、現実だと思っているこの人生が夢なのかも」的なものがあった(記憶違いであれ
ばごめんなさい)。洋の東西を問わず、中国の荘子も胡蝶の夢で同じようなことを言っていた
ように思う。

私は一体、今の自分に何の病名をつけて逃げようか、と思った時に、いくらでも求める病名
を与えてくれる心理系の本の山が、とても胡散臭く感じられてしまう今日この頃。これもまた
新しい病気なのかしらん。

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