猫と海辺に暮らす翻訳コーディネーターの阿鼻叫喚な日々を綴る日記。

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満月の夜に
満月の夜には狼男が出る。そして何故だか飛び込み自殺が増えて、ヤンキーが
暴れる。

そんな迷信、とは一言で片付けられない事実がここにある。満月は地球を挟んで
太陽と月が対角線をなす日。海の潮の満ち干や、女性のアレも微妙なルナサイクルに
影響されているのだもの。空の上で太陽と月が拮抗したら、さぞかし強烈な
プレッシャーが地球に降りそそぐとは思いません?

そう、そしてこの満月の夜に騒がしくなる場所がもうひとつ。

精神を病んだ方たちの病院。

何時もながら断っておけば、私はいっさいこいうい人たちに偏見がありません。
自分もおそらく非常に危うい線の上を歩いているという、強い自覚が
あればこそ、この満月の都市伝説に惹かれてしまう。それは台風が来る前の
昂揚感にも似た静かな興奮。きっと何かが起こりそうな甘美な感覚。
そして何よりこの私が満月の夜に生まれている。

春の夕暮れ時、私の生まれた時間に、幻想の海王星と合体した満月が昇る。
誕生の瞬間から満月の狂気を全身に浴びて生まれてきたのだ。
自分でもいつ彼の地へと足を踏み入れるものか、不安でもあり、
楽しみでもある。

萩原朔太郎の詩には、そんな私が全身で共感できる世界が目白押し。
むかーし教科書で習った月に吠える犬は「のをああるとをああるやわあ」と鳴く。
春の夜の憂うつ、浅利やはまぐりが海の底で「ビラビラ笑うのですよ」。
どことなくなまめかしいチゴイネルワイゼンのバイオリン
の音色のようにひたひたと心に迫りくる感じ。

これに春の木の芽時が重なり合ってこの上ない絹を織りなす。

今度夜空を見上げて満月がかかっていたら、空飛ぶシーラカンスを探してみてください。
砂の船を見つけてください。きっと満月が見せてくれるはずです。



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