猫と海辺に暮らす翻訳コーディネーターの阿鼻叫喚な日々を綴る日記。

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日本人として
先日の「サマービーチふたたび」をご覧になった常連さんからのコメント。
私には「武士道精神精神」が宿っているとのことww

実は私自身、このコメントに思い当たる節がある。私は日本が大好きで、日本人で
あることに誇りをもっている。仕事の関係上、外国人の知り合いが多く、公私共に
付き合いが多い中で感じることは、私はどこまで行っても日本人なのだという事実。
これは今はやりの右傾化でもネトウヨでもなく、ごく自然に私の中に息づいている
感覚。

この当たり前の感覚を、私は深く考えたことがなかった。そんな私が国籍を真剣に
考えるきっかけとなったのがイギリスへの留学だった。

国際語としての英語習得と大好きなイギリスでの生活。ヨーロッパの端に位置する
この国で、図らずも多くの異なる国の人たちと出会うことで、私の中に日本人としての
意識が芽生えてきた。

イギリス滞在の初年度、大学院の準備コースにいた私は、ヨーロッパ中の学生と
共に英語を学んだ。ホテルとは名ばかりのドミトリー形式の学校で、世界中の生徒と
生活を共にする。半年もいれば、彼らが話す英語のアクセントや風貌から、どこの
国の人かが分かるほどになる。それほど言葉を含む文化背景、国籍というものは
個人と切っても切り離すことのできないものになっている。

ある日のディスカッションの授業で、クラスのそれぞれが別の国にもっている
疑問点を聞き、それを当事国の人間が答えるというテーマが出された。フランス、
スペインと終わった後で、いよいよ日本の番。同じ英語レベルのクラスには、私を
含めて3名の日本人がいた。

まずスペイン人からの質問。

 「なぜ日本人はクジラを食べたり、イルカを殺したりするの」

別に悪意があって聞いている訳ではないのに、他の2人の日本人クラスメートは
なぜかとても怒っている。攻撃されたと思っているらしい。気を悪くした上、
恥ずかしがって反論もしないものだから、スペイン人たちは「何か表沙汰にできない
やましい理由があるのでは」と勘繰り始めていた。このままでは日本が危ないと
思った私は、自分の回答番ではなかったものの割って入る。

 「北極圏にいるイヌイットが伝統的にクジラ漁をしていたように、ノルウェーや日本
  でもクジラ漁をしていました」

 「でも、動物を殺すのは残酷ではありませんか」

 「個人的には、絶滅の危機にある種は保護すべきだと思います。ただ、逆に日本人
  からみれば、スペイン伝統の闘牛は同様に残酷ですし、シーシェパードを支持する
  オーストラリアがカンガルーを食肉加工していることも理解できません」

闘牛はスペイン人の鬼門で、触れてはいけない部分。あえてここに触れてでも、立場が
変わればものの見方も変わるという事実を突きつけなければならない。誰も自分たち
だけを棚上げはできないのだ。

次はフランス人。

 「日本人は紙の消費のために、他のアジアの国で森林を伐採して環境破壊を続ける
  のはなぜですか」

 (カチン!)

 「確かに日本は紙を消費しますが、そのリサイクル率も世界トップクラスです。また、
  日本企業が中心になってアジアで植林を進めています。環境破壊という意味では、
  フランスがなぜポリネシアで核実験をするのかわかりません。次回は是非、太平洋
  ではなくパリの中心でお願いします」

ちょっと意地悪な反論に、クラス中から拍手が起こる。特に、エコと放射能にうるさく、
フランス人を大嫌いなドイツ人から大きな拍手をもらった。言われっ放しで黙って
いると認めたことになってしまう。誤解を避けるためにも、言うべきことはしっかり
言わせてもらう。もしやこれが私の「武士道精神」ww

こうして一度国を出ると、好むと好まざるとにかかわらず日々自分が日本人であると
いうことを思い知らされない日はない。

ベッドメイクをするイギリス人の清掃員は、私の部屋を見るなり、

 「あなた日本人ね。私にはわかるのよ」

一般的な西洋人にとって、東洋人は十把一絡げ。日本人も中国人も区別がつか
ない。でも一歩部屋に入ると、起きた後のベッドカバーをきれいに直したり、
ごみ箱にポリ袋を敷いたり、スリッパを綺麗にならべたりといった細かなマナーが
できているのは日本人だけらしい。ローテーブルには決して足を乗せないし、人の
会話の腰を折ることもない。つつましやかで礼儀正しいから、私たちは日本人が
大好きなの、という(つ・つ・ま・し・や・か...)。

この他にもヨーロッパの人たちに距離を置かれていたエジプトやトルコのイスラム
教の人たちも日本びいきで、とても仲良くしてもらった。

こうした経験から、いつも自分が日本という看板を背負って歩いているのだという
自覚が芽生えて、他国の人たちが興味を持ってくれている日本をよく深く知りたいと
思うようになる。

悲しい戦前の反省から、戦後の日本人が奥ゆかしく避けてきた「愛国心」という言葉。
健全な意味で祖国を愛する気持ちは、国際舞台で生きていくために欠かすことの
できない精神的な礎になる。

IMF拠出金単独国1位、国連分担金世界2位、ODAは5位。震災や長期のデフレに
見舞われながらも、他国の為替操作に目をつぶり、文句一つ言わずに経済力で世界を
守ってきた。ファッションやゲーム、アニメといったソフト面での文化的な影響力と
ともに、近年、数多く受賞し始めたノーベル賞を始めとする学術分野での活躍。
テロリストも独裁者もいない。民族浄化も内戦もない平和なこの国を心から誇らしく
思う。

電話ボックス、ATM、自動販売機が壊されることなく設置され、コンビニが24時間
営業し、疲れたサラリーマンがいねむりできる電車が定時にくること。全てあたり前
の日本の日常が、世界ではあり得ない安全と信頼の上に営まれているという事実を
知るだけでも、日本人に生まれてよかったと思う。

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すっきり。
こんにちは ウォーリックさん。

胸がスーとしました!!
海外で暮らすそのほとんどの人間は国籍を意識しないわけにはいかないです。
ただウォーリックさんのように筋道立てて
反論できる人は少数。
自分の国のしていることを整然と言えないといけませんね。
ゴミ捨て一つ気を使います。
読んですっきりしました~♪
メロンボール | URL | 2013/07/31/Wed 14:33 [編集]
こんにちわネリムです
日本がいかに平和かというのを実感しますね。
ネリム | URL | 2013/07/31/Wed 16:43 [編集]
Re: すっきり。
メロンボール様:コメントありがとうございます!

海外に出ると日本のことが気になって仕様がないんですよね。
私の友人も立派な国粋主義者になって帰ってくる人が多いですw

メロンボールさんも色々と気苦労があるかと思いますが、私たちには
帰る国があります。お体をご自愛いただいて、香港の日々を楽しんで
ください!
ウォーリック | URL | 2013/07/31/Wed 19:16 [編集]
Re: タイトルなし
ネリム様:いつもコメントありがとうございます!

最近特にご近所の国々と色々ありますが、お互いの国の子供たち
のためにも今の平和を死守していかなければと思います。

いつもいつも遊びにきていただいて本当にありがとうございます!
ウォーリック | URL | 2013/07/31/Wed 19:24 [編集]
やっぱり、ウォーリックさんは気骨があります。
筋道立てて反論して下さってブラボー!です。
でも広い知識と深い洞察力が無いと、とっさに反論出来ませんよ。
凄いお方なのですね。
私は気持ちはあるけど、会話も教養も無いから悲しいです。
でも、ウォーリックさんみたいな方が、もっと沢山現れてくれたら、日本も大丈夫ね。乾杯!
優の水彩工房 | URL | 2013/07/31/Wed 19:58 [編集]
Re: タイトルなし
優の水彩工房様:コメントありがとうございます!

優様のコメントで感じたことを書いてみました。日本の良さは
なかなか言葉にならない、できないところが、いつも歯がゆい
感じです。でも日本人のイメージが世界的にいいのは事実
です。

全然凄くなんかないですよww
いつものブログ内容ご存じですよねww
またすぐ平常運転に戻りま~す!

ウォーリック | URL | 2013/07/31/Wed 22:35 [編集]
拍手喝采ですよウォーリックさん!
なんかとても嬉しいなっ!
ラモスよりウォーリックさんはサムライですね!
M | URL | 2013/07/31/Wed 23:37 [編集]
いや、まことに痛快、日本男児ここにあり、
じゃなかった、日本女子ここにあり! ですね。
ウォーリックさんの、日本人としての矜持に裏付けられた
堂々たる言論に深い感銘と爽快感を覚えました。

大河ドラマの見過ぎかも知れませんが、
ウォーリックさんに「ならぬことはならぬのです」という、
会津魂を見る想いがしましたよ。
頑張れ、ウォーリックさん!!
一本の葦 | URL | 2013/08/01/Thu 00:36 [編集]
Re: タイトルなし
M様:いつもコメントありがとうございます!

何かいつも戦っているイメージが定着してしまってww
ふと気がつくと最近のブログネタは外人→オカマ→下ネタの無限ループに
陥っています。何とかしたいんですが......
ウォーリック | URL | 2013/08/01/Thu 00:58 [編集]
Re: タイトルなし
一本の葦様:いつもコメントありがとうございます!

本当は私が日本を好きな様に、外国人もそれぞれの母国に愛情をもって
いるので、最後の一線だけは超えないように気を使っています。
宗教や民族、移民や内戦とお国事情も様々で、その意味でも
日本は恵まれていると思っています。

今日いただいたコメントの全てがサムライ系で驚いていますが、実は先ほど
までケーブルTVで「岡っ引きどぶ」と「暗闇仕留人(必殺シリーズ)」を
見て盛り上がっていました。無意識にサムライだったのかも知れませんww
ウォーリック | URL | 2013/08/01/Thu 01:11 [編集]
はじめまして
ここ数日から拝見しております。

わたしも会社の仕事で海外で生活していたことがありますが、
言いたいことが英語で言えなく、歯がゆく、情けない思いをしたことが
なんどもあります。

日本人として、言うべきことを理路整然と言えることが素晴らしいと思います。
単に会話能力だけでなく、日本人としての気概・心意気に感銘を受けました。

またお邪魔させてくださいね。

CFマスター | URL | 2013/08/01/Thu 10:14 [編集]
Re: はじめまして
CFマスター様:コメントありがとうございます!

ブログ拝見しています。釣りは生餌に触れないのと、こらえ性がないので
2回ほどしかしたことがないのですが、あの広大な海から引き上げられる
魚介類には大変興味があります。プロフィールのフグ可愛いですねw

また遊びにいらして下さい!
ウォーリック | URL | 2013/08/01/Thu 14:42 [編集]
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