猫と海辺に暮らす翻訳コーディネーターの阿鼻叫喚な日々を綴る日記。

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涙はらはら
「あなたのオーラは何色?」

余計なお世話じゃ!私のブログの放置プレイも、とうとうスポンサー広告がでるまでになった。
ちなみに私のオーラは紫に近い深い青だそう。それはウン十年前、日本で初めて導入された
という 「オーラを写し取る」 といウサン臭い機械に向かってほほ笑んでいた私。心の底から
インチキ臭いと思いながらも、いつもながらの好奇心に勝てずに散財してしまった。本当は
レインボーカラーなら素敵だと思ったのだけど、少なくともドドメ色とかじゃなくてよかった。
そんな色、発射してたら嫌だもの。

前回の記事を書いてから今日まで、たくさんの方々からコメントをいただいた。
こんな私のためにご心配コメを書いていただいてありがとうございます。本当に涙ポロリン。
記事がアップできなかった理由は、主に二つ。何気に仕事が忙しかったことが一つ、そして
ちょっと悲しい出来事があったのが二つ目の理由です。前回のようにボツフォルダに記事を
書きためることもなく、今回は何も書くことができなかった感じ。今日は下書きなしで
いくわよ。

そういえば4月27日は私の何百回目かのお誕生日。ミヤネ屋さんと一緒というのがちょっと
(勿論、年は違う) だけど、こうして健康でまたお誕生日を迎え、加齢を進行できたことに
感謝したい。

こうして年を重ねると、ジワジワと自覚症状がでるもの。最近の私の場合は 「眠り」
だったりする。大好きな読書、そして iPad で開く BBC や CNN の英語ニュース、そして
ちょっとはお勉強しなくちゃと始めた資格試験のテキストなどなど。こうした読み物を開いた
瞬間に寝るのだ。もっぱら爆睡を心掛けている。

「きっとここのところ仕事が忙しかったら」 「目が疲れているせいね」 「春眠暁の春だしぃ」 と
言い訳をしながらも、電車の中は勿論、ペットボトルの水を飲もうと腰かけた公園のベンチや、
果ては待ち合わせ場所で友人を待ちながら立ったままひざカックンになったりと、薄く高度な
技術を駆使するまでになっている。

仕方がないのでコーヒーショップの端っこで本を読ませてもらうことにする。勿論、コーヒー
一杯で座りっ放し、席を独占して何時間も居座るなんて厚面皮なことはしない。あまり人気のない
堅い椅子席で一時間をめどに切り上げるようにしている。こうした視点で落ち着くショップを
見直すとある事実に気がついた。

最近、スタバで MacBook Air を開いてドヤ顔してる男たちは一体何なのだ?
個人的にスターバックスはいつも混んでいるのであまり行かなかった。たまに行くときは、
どうしても大好物のザッハトルテを食べたくなった時、しかも店内でお召し上がりなので、コーヒー
はマグカップに入れてもらって楽しんでいる。そんな私の視線の先、しかも決まって窓側や店外に
向かって開かれた席に足を組んで座るやつ。けだるい感じで遠い目をしながら、MacBook Air の
ロゴピカを発射する男たちだ。

みんな口ひげがついていて、首回りに巻き物したり、店内なのに被り物したままだったりの
オシャレ男たちが、まるで示し合わせたかのように横座り、 iPhone と MacBook Air を、
これ見よがしにいじり倒している。のぞいているサイトだって間違ってもアニメの萌えサイトや
2ちゃんねるじゃあない。MacBook Air の横には英字新聞が無造作に置かれていて、外した
ばかりのメガネがさりげなく載せられている。

みんな微妙に窓の外からの視線を意識して、まるで鶴岡八幡宮の池でかたまる亀の軍団の
ように一方向を向いては、眉間にしわを寄せて表情をつくっている。

すかした感じ。

ケリーやビトンのバッグひけらかす DQN 女と一体何が違うというのだろう。こういうのは
乗った時点で恥ずかしいのよ。

昔、サークルで知り合った慶応大学の田村君。彼は学生の身分不相応なオシャレさんで、
いつも20万円以上のイタリアンスーツを着ていた。サークルの集いにソアラで乗りつけ、
女の子たちを誘っては、「この後、西麻布のカフェバーはどう? (死語)」 が口癖だった。

ある日私の横に席をとると、ゆっくりと足を組んで 「人生には遊び心がないとね」 という。
何だか言ってる意味が分からない。たかだか学生の身分で親のお金を使いながら
人生を語るもんじゃあない。私に向けられた言葉かどうか分からなかったのでスルーした私。
すると今度はこちらにしっかりと向き直って 「最近、ゲーテを読んでね、今こそ改めて評価
されるべきだと思うんだ」 と言う。

私は一方的に自分が知っている薄っぺらな知識を、しかも何の脈絡もなく自分語りされるの
が大の苦手。あんまりしつこいから 「シュトルム・ウント・ドランクの中でのゲーテはどう評価
されます」 と聞いたら、「君がドイツ文学専攻だとは思わなかった」 などと言う。

私は独文専攻でも何でもない。この言葉を知らずしてなぜにゲーテの再評価なのか。心の
底からウザいので 「田村さんはジンギスカン鍋のような人ですね」 というと、「君は変わり者
願望が強いの?奇をてらって面白いこというね。きっとそれは色々な食材がカラフルな
ハーモニーを織りなすレシピということ?」 と、最後まで上から目線と勘違いの連続だった。
そのまま席を立った私は 「うすら臭くて底が浅いという意味じゃ」 と心の中でつぶやいた。

生ぬるく思い出す田村君の面影。するとスタバで遠い目をする男たちが、なぜか皆
田村君に見えてくるからふ・し・ぎ。けだるそうに前髪をかき上げた瞬間、スタバのマイ
タンブラーを押し倒し、おびただしい量のコーヒーが、ご自慢の MacBook Air に
ふりかかる妄想。

私はむしろ、ドトールの片隅で会社支給のボロボロのノートパソコンを開いて、靴が半分
脱げたり、その靴下に穴があいていたりしても気づかない企業戦士が好きかも。貧乏
ゆすりをしながら、髪をかきむしってプレゼン資料を作っていたりする方が断然カッコイイと
思う。そして、こういう不器用な人は間違ってもスタバの窓際でうつろったりしないのだ。

ということで、スタバは私の居眠り防止カフェ作戦の候補から早々に外れる。タリーズ、
ベローチェ、ドトールその他のコーヒーチェーンの中からめでたくドトールを選んだ。どこ
とは言わないけど、とあるチェーンは別の意味で客層に問題があるのよ。子供の頃に
見て恐怖した 「ドクターモローの島」 さながらの阿鼻叫喚。だらりと開いた真っ赤な
口から垂れ下がる舌さき。そこからとめどなく滴り落ちるよだれの帯や、トイレに立った
隣席の人のケーキをパクッ!

ドトールで席をゲットした私は、ゆっくりテキストを開く。ここは完全な禁煙席だから匂いも
ないし、あやしげなお客も見当たらない。コーヒーの香りもいいし、これなら寝ないわぁと
勉強を始めた。するとどこからともなく鼻をすする音。

 「ずびゅっずびゅびゅっ」
 「ん?」
 「ずびゅびゅんずびゅびゅん」
 「・・・」

えーい、鼻かまんかいっ!二つ向こうの席に座るおねーさんが、トレーに顔を突っ伏
して鼻をすすっている。ジロリンと見つめる私の視線の先には山と積まれたドトールの
紙ナプキン、それはスタンダールの 「赤と黒」 。リップの赤や、マスカラの黒が紙に滲んで
うず高く積まれている。

 「もしかして泣いている?」

見ればケータイを片手に、一つ一つメッセージの削除を繰り返している。クリックするたび、
こらえきれずにもらす 「ううっ」 という嗚咽がどんどん大きくなっていた。「ああ、きっと悲しい
事があったのね」 「失恋して嫌な男のメールを削除しているのかしら」 と私の中で妄想が
炸裂。可哀想で勉強どころじゃない。

心の中で叫ぶ私。大丈夫よ、きっと大丈夫。あなたにマリーローランサンの詩 “悲しい女”
を送るわ。

 「世界でいちばん悲しい女
  いったい誰か
  お話ししましょう

  ...病気に苦しむ女より 悲しいのは 捨てられた女
  捨てられた女より 悲しいのは 生涯ひとりで過ごす女
  生涯ひとりの女より 悲しいのは 求められない女...」

な、なによ、全部あたしのことではないの!ま、私よりはマシってことでっせ。

そもそもこれまでの私は、コーヒーショップを人間観察の場にしてきた。もともと注意
散漫な私が、ここでお勉強だなんてどだい無理な話なのかしら。それにしても何があ
んなに悲しいのかしらと、こちらまでつられてビンビン泣いていると、いつの間にか
おねーさんがいなくなっていた。

きっと泣くだけ泣いたら、気持ちはサッパリ。冬のコートを脱ぎ捨てて、あっという間に
春のスカートに切り替えるのね。女性はコワいわぁ。

こういう涙は心のデトックス。就活、終活と同様、最近のブームに涙活がある。涙を
流して心を癒しましょうというもの。

最近、異常にいらだっていた同僚のアメリカ人。このブログにもよく登場する彼は、
ここのところ特に心乱れていた。周りはすべて自分の敵だ、もう仕事をしたくない!と
ネガティブコメントの嵐。こういう時はどんなに言葉を費やして説得しても無理なことが
分かっている私は、休憩時間にとあるURLを送った。「ちょっと覗いてみて」 と送った
URL は BBC のニュースサイトから拾ってきたもので、タイトルは 「自閉症児はどの
ようにして I love you (の言い方) を学んだか」 というもの。それまでうまくコミュニケー
ションがとれずに怒ってばかりいた男の子が、とあるワンコとの出会いで心を開いて
いくという短いお話し。このURLを送ってしばらくすると、「素敵なメールをありがとう」
の返信メール。見れば、しきりと上を向いて目薬をさしている。そんな彼に心の中で
つぶやいた。「泣くことは恥ずかしいことじゃないよ。何故って、私も会社で泣く時は
目薬をいっぱいさしてごまかすから。」

日本語訳がないので、ナレーションを書き起こして和訳しました。本当は字幕として映像に
のせられたらいいのですが。男の子の名前はオリバー、犬の名前はルーシーです。
冒頭に広告が入ります(↓をクリック)

How an autistic child learned to say 'I love you'


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母親: オリバーは六歳半。視覚障害、てんかん、脳性小児まひを患い、自閉症です。
    おいでルーシー、落ち着いて、いい子ね。ルーシーが来る前のオリバーは、ほとんど
    感情を表に出さない子供でした。「お腹がすいた」 「喉が渇いた」 「トイレに行きたい」
    そして 「愛してる」 も 口にしませんでした。私が初めてバディ・ドッグを知ったのは、
    盲導犬を通してです。盲導犬が家に戻って来た時、ルーシーがそこにいました。
教授: バディ・ドッグは盲導犬ではありません。彼らは人間の道案内用に訓練はされている
    訳ではありません。人間の友人になるためにトレーニングされた犬たちです。
    ルーシーは能力に恵まれていたので、彼女がすでに経験済みのすべてを
    使って、それを役立てることができるのです。
母親: それはあっと言う間の出来事でした。オリバーとルーシーは磁石のようにくっついて
    離れません。ルーシーはオリバーの気持ちを鎮めてくれます。一方オリバーは、
    ルーシーを使って自分の感情を表現するのです。オリバーが 「ねえママ、もしかしたら
    ルーシーは今、お腹がすいているかもね」 と言います。これは彼自身が何かおやつが
    欲しいというサインです。そこで一緒にルーシーが夕飯を食べたかどうかをチェックして
    から、彼に何かを与えるようにしています。彼はルーシーを通して私たちに心を開いて
    くれました。ルーシーのお茶の時間だから、お手伝いしてくれない?そうそう、何が
    必要かしら?すくって、そうそう。あら、ちょっと引っかかったわね、上手にできたわね!
オリバー: ちょっと取り過ぎ?
母親: まあね。さあ、ルーシーにもうちょっとあげてちょうだい。準備OKね。さあ、口笛の時間よ。
    いくわよ、準備はいい?(口笛でルーシーを呼ぶ)
オリバー: さあ、ごはんだよ!
教授: 犬はとても誠実な動物です。群れを成す習性で、オリバーのケースでは、その家族が
    群れの一員になっています。つまり犬にしてみれば、家族に対して自然な形での感情
    移入が可能になります。オリバーの自信や独立性という意味では、未来に向けて大いに
    役立つものとなるでしょう。
母親: これまで大人になった彼のことを考えるのは、とても恐ろしいことでした。でも、こうして
    ルーシーがどれほど彼の助けになるかを見るにつけ、私たちは希望を持つことができる
    ようになりました。彼は常に誰かの補助を必要としますが、もしかしたら必要ではないの
    かもしれない。ルーシーは (オリバーの人生で) 自分がジグソーパズルの足りない一片
    であると感じているようです。
    
    これまで一度も “I love you” と言ったことのなかったオリバーが、ルーシーに出会って
    30分後には彼女に向かって愛していると言ったのです。それから一月ほど。ある夜
    私が仕事で留守にして、彼に電話を掛けていた時のことです。オリバーが私に語りかけて
    きました。
   
    「ママ、僕は今夜ママにいうことがあるよ.....ママ、愛してる」

    そう言われてめまいがしました。
    それは彼の隠れた一面を知ったこと。これまでそうあってくれればと願いながらも、私たち
    がうかがい知ることのなかった彼の想いがそこにあったのです。まったく驚くべき一瞬
    でした。
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この動画を見て目薬をさしていたアメリカ人の同僚は、この後、メンタルの病気で休職に入り
ました。仲良しの同僚の危機に際して全く無力だった私。彼の気持ちを救うことができなかった
後悔が今も心を過ります。そんなショックがブログから遠ざけていた一因かも知れません。今、
帰国している彼が元気に戻ってきて、またランチタイムに愚痴をこぼしてくれる日を待つばかり
です。

最後にもう一つ。こちらも字幕を翻訳しておきます。これは、うち捨てられた犬や猫を保護して
新しい里親を探す団体の動画です。もし興味をもたれた方は、寄付してあげてください。


以下、映像内のテロップ訳です。(↓をクリック)

Hope For Paws


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Hope For Paws (団体名) は、ゴミの山に住む病気の犬に関する緊急の電話をもらいました。
マイレイ (犬の名前) は何ヵ月もの間ここで生き延びていると聞きました。

我々は獣医ケアセンターに到着。
マイレイは、疥癬 (皮膚病) 、寄生虫、細菌感染や栄養失調にかかっています。
すべての傷を癒す薬剤のお風呂と治療が必要でした。
彼女はかなり参っていました。
彼女の体を癒すには時間が必要です。
でも三日後にはキスをしてくれました。
それから二、三週間の後、マイレイはフランキー (犬の名前) に出会いました。
フランキーは排水管から救出されたため、何もかもが怖くて仕方ありませんでした。
そんなフランキーを、マイレイが抱きしめます。
そして二人はすぐに本当に仲のよい友達になりました。

どうぞこの動画をシェアして、マイレイとフランキーが暮らすことのできる、
愛に溢れた永遠の家庭を探す手助けをしてください。
どうか5ドルの寄付をして、我々の命をたすける活動の一助を担ってください。
www: HopeForPaws.org
(画面左上)フランキーの救出ビデオ www: HopeForPaws.org
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家の猫の中で一番年上のミーちゃんは今、乳腺種の末期症状で苦しんでいます。
あと何日一緒にいられるかわかりません。あれほど気の強かった雌猫が、今やガリガリで
動くのもやっとの現状を受け入れることさえできない私。

でも十五年間、いろいろ楽しかったね。
捨て猫の赤ちゃんからずっと一緒に歩いてきたね。
本当はもっともっと一緒にいたかったけど、
楽しい思い出をありがとう。

またいつか!


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